ご乗車してきた。
すぃーと加速して、すぃーと止まる。すべるような不思議な接地感で、電車というよりも自転車に乗ってるみたいだった。後で調べてみたら、レールと基盤の間にゴム系の樹脂を注入しているらしい(車道併用区間)。なるほど、自転車を感じたのは錯覚じゃなかったわけだ。 車両、駅、運転手のユニホーム、キャラクターグッズ、メッセージ入りのベンチ、橋……あらゆるものにデザインが施されていた。ただ、洗練された印象は受けなかった。駅舎も車両もノーマル。意外だった。 すごいなと思ったのは、デザインの質というよりも徹底された気配りだった。使いやすい。さらに、「使いやすい」だけではなく、気持ちよくて、楽しかった。ここまで踏み込めるデザインの力に驚いた。 始発の富山駅北から、終着の岩瀬浜までを往復した。片道25分。小生の隣の席に子どもが2人座っていて、その向かいにお父さんが座っていた。身軽な様子からして、地元の親子だと思う。特に何を話すわけでもなく、3人ともぼんやりと窓の外を眺めていた。そして驚いたことに、親子は終着駅でそのまま同じ電車に乗って戻っていった。あぁそうか、乗っている時間が目的なんだろうね。 ひさびさの雨の旅だったけど、これはこれでよかった。
by neko1dozen
| 2009-04-05 00:57
|
|||||||
ファン申請 |
||