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直島をめぐる冒険  ~2月の直島編~
帰ってからというもの風邪気味で、ちょっとネタが遅れてしまった。これを最後に。


今回は、そのものずばり直島について、徒然と。


d0065332_21233597.jpg2日目。今日も自転車で島を回る。まずは、家プロジェクトのある本村地区へ。
d0065332_2128929.jpg道中、石井和紘設計の公共建築群。直島と建築の関わりは古い。

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d0065332_21354272.jpg一軒一軒には、屋号と呼ばれるあだなの様な表札がつけられている。これもプロジェクト作品。
d0065332_21162285.jpg島独特の密集した街並み。焼板が青空に映える。
街並みが立派だと、U字溝の蓋でもちょっと趣を感じてしまうもんだ。

d0065332_2137290.jpgにゃんだい。

d0065332_21454019.jpg家プロジェクト
本町地区で進められる空き家になった民家、神社を活用したアートプロジェクト。この民家は「角屋」。 六本木ヒルズの数字のアートで有名な宮島達男さんの作品が入ってる。

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直島には標識やら地図があまりない。ただ狭いってこともあるけれど、道を折れるたびにおじいちゃん、おばあちゃんが案内してくれるから。決まって「どこから来なすった?」なんて、世間話も付いてくる(笑) 家プロジェクトのチケットもこのたばこ屋さんでチケットを買う。屋号のプロジェクトも然り、ほんと街とアートが融合した島だと思う。

直島はかつて、この島の人々が素直であったことから、直島と名づけられたのだという。本当にその通りで、素直で人懐っこい人達なのだ。

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d0065332_22113337.jpg「護王神社」


d0065332_2145145.jpg「南寺」

事前予約の必要な「きんざ」以外の3つを見て回ったけれど、圧倒的だったのはやはり南寺。ジェームス・タレルの「Backside of the Moon」って作品を安藤忠雄の建築が包んでる。外見からは想像できない感動ったら。

※注:以下ネタばれ
作品名からか、初めに見えたのは月だった。右側のライトの僅かな光が三日月に見えた。そういえば地中美術館の同氏の作品「オープン・スカイ」でも、細い細い三日月が浮かんでいることにふと気がついた。どちらも眺め始めて10分後に初めて気がつくという、不思議な共通項だった。
真っ暗じゃない、これは入ってすぐに気がついていた。何も見えないけれど、闇が滲んでいて、気配というのか、何かがあることだけが分かる。何分たったんだろう?満たされていた闇が緩やかに解けていく時、最後に空間が激しく揺れ動き、その混乱の中から真っ暗な白が浮かび上がった。そして光に向かってゆっくりと歩き始めた。そして戻る時にも感動は隠されている。明るい導入口の真っ黒な壁を見て、初めてこの空間が真っ白であることに気がつく。
建物もうまい。真っ暗な白に対応する、明るい真っ黒なハコ。(タレルか安藤どちらの要望なのかは分からない)地中美術館においても、アーチストと安藤両氏の相互理解がこの空間を生んでいる。


この作品はあまりの衝撃に、夕方にもまた入ってしまった。いやはや。。




d0065332_2182760.jpg今月24日から始まるアートプロジェクト「直島スタンダード2」も垣間見れた。SANAAの作品。
d0065332_2318275.jpgゆらゆら水面みたい。

d0065332_21161169.jpg一息ついて、うどん。

d0065332_21181196.jpgその場で打ってくれるうどん屋さんもある。おいしくて、この日この島だけで3回うどんを食べてしまう。さすが本場讃岐。どこもうまいんだ。


街の人々って、もっと今のことを知らないと思ってた。けど、この島の人々はアートにも精通していて、CASAの誌面に踊るようなキーワードがポンポンとでてくる。最新のアートをおじいちゃんが教えてくれるのだ。これが「まちづくり」だとしたら、すごい。
小生がたまたま会ったおじさんは、「ハジメじいさん(島ではボオチャン)」と呼ばれたおじいさんは名物になってるらしく、女将さんも知ってた。東京に戻ったら、彼女も知ってた。女将さんは女将さんで、昼間に遭遇して「満室でも、お前さんならいつでも泊めてあげるから」なんてうれしい言葉をかけてくれる。mixiグラフみたいに、自然と人のつながりができてく。


d0065332_22245550.jpg300万円のかぼちゃ。(なんとか賞受賞前)
台風で隣の島に流されたという逸話がある。


d0065332_2137213.jpg5000万円のかぼちゃ(なんとか賞受賞後)
やっぱり野菜は季節ものらしい。








こうして2日間の短い島旅は終わった。人々から穏やかさを、アートからは刺激をもらった旅だった。
まもなく始まる直島スタンダード2もちょっと垣間見れたし、菜の花はきれいだったし、たくさん人と話せたし、我ながらベストな旅をしたと思う。今回はすいていたけれど、連休ではディズニーランドみたいになるんだとか。アートを見るにしても人に触れるにしても、すいてる時期がやっぱりいいと思う。
唯一の後悔は、2月は夕日が見られないこと。冬は手前の島に沈んでしまうのだ。夏はばっちりの夕日が見られるとのこと(ハジメさん談)。シーン、シークエンスも越えた、島のランドスケープ。やはり最後は自然にオトされた。直島万歳!




d0065332_21373973.jpgおまけ
1日目の夜に食べた「いいだこ」
この季節だけ食べられる名物。頭にぎっしりと卵が詰まってる。これがホントもち米みたいでおいしい。女将さん曰く、「これが食べたくて、島に戻ってくる人がいる」そうだ。これは2~3月だけ。


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by neko1dozen | 2007-02-24 02:06
直島をめぐる冒険  ~2月の地中編~

偏狭であった直島を世界の現代アートの中心に据えた美術館、地中美術館について。


d0065332_1843547.jpg地中美術館/安藤忠雄
ベネッセハウスに続き、1994年に完成した直島で2番目の美術館。3人の作家(クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレル )のために作られた美術館で、想像する美術館とはちと違う。作品に適した空間の構成とプロポーションがとられ、建物自体も作品ととらえられている。(案内には3人の作家とともに設計者が同列に紹介されている。)





入り口脇の上り坂を上っていく。すると左手に切り取られた地中入り口が現れる。一転して暗い。注意深く見ると、道は奥に向かって細くなっており、先には光がこぼれている。光を目指して歩くと、!となって、さらに!!となって、!!!になる。「ANDOの思惑通りに歩かされるな」って感じが、悔しうれしい。
ちなみに、また帰りは同じ道のりを戻る構成になってる。すると、来た時とはまったく違う表情に気づく。光と影の色だけじゃなく、その境の部分までまったく違って見える。いやはや、ANDO先生、参りました。


展示も非常におもしろかった。けれど、これはネタバレになるので伏せておく。ちなみに、小生、ウォルター・デ・マリアを上ろうとしなかった初めてのお客さんと言われ、少しうれしくなる。


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ANDOの建築が好きかと言われて素直にうんとは言えない。でも、毎回ドキドキしてしまう。思わずクロッキー帳を開いてしまう自分に、心が大きく動かされていることに気がつく。それは例えば京都駅みたいに圧倒的なスケールに「おおぉ!」っていうんじゃなくて、ほんの数メートル前の空気の質に対して「あぁ…」と感嘆してしまうような。アイレベル、普段と同じ視線の高さでドキドキさせてくれる建築なのだ。

ちなみに、地中美術館ができるまでのドローイングがベネッセハウス(お隣の美術館)に展示されている。これは必見。プランがねられていく過程、そして一つ一つのプランに影の落ち方まで書き込まれているのが興味深い。あと、隅っこに書かれた似顔絵の落書きなんかも、一面を見た感じがして楽しい。(そういえばイギリスの建築家リチャード・ロジャースはCASAのインタビューでANDOのドローイングを「あれは見事」ほめていた。彼は一体どの辺を褒めたんだろう??)








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地中カフェのテラスでおやつをいただく。モネが愛したというバナナアイスとクラフティ。旧塩田のテラスに持ち込んで。



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気持ちいい。


(次回に続く)
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by neko1dozen | 2007-02-24 01:26 | 旅・建築迷子。
直島をめぐる冒険  ~2月の炎天編~



「ここんとこ一番行きたかった場所」は、「ここんとこ一番行ってよかった場所」になった。
行ってみて裏切られる旅もある。期待せずに行って、予想外の感動を覚える旅もある。けれど、この2つが結びつくって機会は生涯通してもそうそうあるもんじゃない。


無茶苦茶いい旅だった、ごく控えめに言ったとしても。




2月20日 晴天。

d0065332_2113693.jpg今にも木陰から猫が飛び出してきそうな陽気で、これ以上の島日和ってのはない。岡山駅近くの漫画喫茶にスーツとバッグを預け、宇野港行きの電車にのる。

d0065332_2121785.jpg1時間1本の田舎電車はドアが手動。まぁ、まだ驚くなかれ。1時間ほどゆらゆら揺られているうちに宇野に到着。駅と港は隣接していて、早速直島行きのフェリーに乗り込む。

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直島までは20分ほどの船旅。
そういえば、スペインのアルへシラスからモロッコのタンガへと渡ったのも、ちょうどこの時期のこんな天気だった。季節を忘れさせる炎天と、たちこめるこめる油のにおいが、ふと2年前の旅を思い出させた。

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d0065332_2118427.jpg海の駅なおしま /SANAA



d0065332_21211769.jpg寄りかかったらペタンって倒れてしまいそうな細さだけれど、柱はみっしり詰まっている。叩くと硬い。一角にはこれまでのSANAAにはあまり見られない打ち放しコンクリートのボリュームがあって、これはすでにある島のイメージ、地中美術館のイメージを引用したのかもしれない。
(予断だけれど、設計者選定に際して安藤忠雄はなぜ自分に頼まなかったのって怒ったらしい。)

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d0065332_21185677.jpgかぼちゃ。


日本、いや世界のアートの最先端を走る島、直島。そのエンタランスからすでにアートは始まっている!


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d0065332_21523686.jpgこの島のすごいところは、アートだけではない。自然、そしてなにより島の人々がすごい。
港でぷらぷらしていると、ゆっくりとおじいちゃんが近づいてきて、間もなく世間話へ。これがまた、打ち解け過ぎて、すっかり時間を忘れてしまった。(後に、このおじいちゃんこそが、名物おじちゃんであることを知る)
ど本命、地中美術館へ急ぐ。

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d0065332_2217531.jpg急ぐはずだったんだけれど…


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d0065332_2228408.jpgこういうのなんかひさしぶりだ。気持ちいい。

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d0065332_2234437.jpg島に点在するアート作品を見ながら、自転車を走らせる。
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d0065332_2248395.jpg大きさでは自転車で回わるのにちょうどいい。けれどUP&DOWNがすごい。普段無口な腿が抗議の声をあげる。あとちょっと。


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ようやく着いた。けど、次の記事にまわしそう。先はまだまだ長い。
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by neko1dozen | 2007-02-23 20:40 | 旅・建築迷子。
NAOSHIMA
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直島に来てます。
直島がキテます。



何年来?の念願かなっての初上陸を果たしました。いやはや、島も人も建築も何もかもキテます。

レポは帰ってからじっくりと。
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by neko1dozen | 2007-02-20 20:33
@Osaka
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大阪に来た。





最終面接は社長の他、役員6人対1の面接だった。作品説明の後に、向こうからの質問。思ってた以上に、カチっとした面接に焦る。まぁ、土木出身ということで斜に構えられてしまうのは覚悟してたし、これまでの中ではうまく受け答えができた面接であったと思う。

明日か明後日に結果がくる。大っぴらに結果は言わないかもだけれど、小生のことだから、○ならばその会社を誉めたたえ、悪かったらその会社のアカン!ってところを徒然書くんだと思う。まぁ内心はドキドキでいっぱいなのだけれど。




d0065332_0191577.jpg大阪ガスビルディング/安井武雄


お昼は「ガスビル食堂」でランチを食べる。「食堂」ってなめたイメージを抱いていってみたら、ランチコースで3500円~。いやはや内もびっくりで、専用クロークと椅子引きの世話人の付いた「食堂」なんて、生まれて初めて見た。アールデコ調の立派な内装の中でも特に椅子がとてもよかった。(誰のデザインなんだろう?)
まぁ、面接前の景気づけということで入店し、一番安い小海老のカレー(これでも1800円!)を注文した。カレーは目の前でよそってくれるゴージャスっぷり。エビがぜんぜん小海老じゃなくて、ローソン100の冷凍エビの5倍はある。ぷりぷりしてておいしくて、猫の舌には余る一品。

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日銀大阪支店/辰野金吾

d0065332_120472.jpg大阪市中央公会堂/岡田信一郎(原案)+辰野片岡建築事務所(実施)


d0065332_0192978.jpg新歌舞伎座/村野藤吾

d0065332_1564926.jpg帰りに、中之島・なんばをぷらぷら歩いた。頼んでもないのに、名建築がひょこひょこファサードをのぞかせる。そんなんで斜め歩きをしてたから、かかとはすっかり擦り切れて血が出てた。痛い。


お約束のたこ焼きとイカ焼きを食べ、終電で岡山。漫画喫茶に泊で、今に至る。明日は、いよいよあの島に。
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by neko1dozen | 2007-02-20 01:57
@わがや
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無論、やらせですけどね。(この一枚撮るのに、家族総出w)

@浜松。しばらく東京を離れます。諸就職活動とプチ春旅をかねて。
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by neko1dozen | 2007-02-17 23:20
就活迷子。
自身の推薦状を書いた。文面いわく、小生は明朗快活で人望が厚いらしい。ガックガクに歯が浮きっぱなしの文章を教授に送る。まったくやれやれ。

手前味噌ながら、先日のY設計の実技試験に通った。都心のコミュニティセンター(床面積2,000㎡)の設計で、なんとかプランはまとまるも、必要床面積は無視、2階スラブは宙に浮いてて、屋根が遠藤秀平みたいにうねって、パースは空間が致命的に歪んでいた。いささか前衛的過ぎたこのプランで通るとは信じがたかったけれど、まぁラッキーなことで、早速推薦状ということになる。



突然決まった最終面接を前に、なんだか不思議な気分になる。これで決まったりするんだもんな。文型のように5次6次って面接があるのも大変だけれど、逆に早すぎる気もする。何の設計がしたいのか、そもそも設計がしたいのか、この問いに答えないまま、ここまできてしまった。


なんとなくゲームみたいに就活に熱中してしまったここ1ヶ月を省みて、受かるつもりで就職活動しなかったなっと、冷静にふと気づいてしまう。
今日は予定してた説明会をパスした。 一日しっかり考えよう。
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by neko1dozen | 2007-02-14 13:41
今春の18きっぷは8000円!
JR発足20周年だそうで…やれやれ、旅しなきゃですよ。




思いつきのitunes。「旅」で音楽検索して、シャッフル再生してみた。

d0065332_13462222.jpg旅をしませんか/空気公団


d0065332_141391.jpg旅人/スピッツ


d0065332_1432534.jpg旅の手帖/Sunnydaysurvice



シャッフル再生は、半数近く七尾旅人の曲がかかってしまう。うまくいかないもんだ。
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by neko1dozen | 2007-02-14 00:35
スランプ高。
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誤字のエントリーシートが積み重なっていく。完全にどハマリの小生、昨日から何枚書き直してるのやら。。やれやれ。


スランプに終わりが見えません。ワーカビリティー向上のため、散歩にでます。
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by neko1dozen | 2007-02-12 17:07
猫時々、就職活動。
小生、初のOB訪問に行ってきた。業界6位くらいのY組織設計事務所。作品は法人施設が多く、デザインはかなり手堅め、ランドスケープ室なるものはもっていない。正直望みは小さいけれど、話を聞かせてもらえるということでお出かけだ。


相手をしてもらった方は早大出の2方、(旧)亀山研と古谷研の人だった。とても親切で、いろいろな話をたっぷりしてきた。日本橋のこと、景観法のこと、葉先生のこと、コンペのこと、試験のこと、地元のこと、待遇のこと..etc
話していて印象的であったのは、建築の人って思っている以上に土木のことを知らないんだなということ。卒論やコンペなど、こちらの話にも耳を傾けてくださった。予想外な食いつきに予想外の部分でまだまだアピールできるものがあるんだと、気づかされる。
会社の話では組織設計事務所の色の話が面白かった。他事務所との違いだけでなく、同じ会社でも支所ごとにデザインは違う。この会社の場合、大阪の本社が保守的、名古屋や東京の方が自由度は高いんだという。手堅い印象のデザインに対し、そんな人間味が面白い。


うちの大学から実技試験に望むのは小生だけだという。組織設計をさける傾向が最近はあるんだとか。これにはとても驚いたのだけれど、それもあって応援してくれた。うれしいこった。


明日は3回めの実技試験。色鉛筆は12色まで!という謎の持ち込み制限もある。初の純建築の実技試験、アウェイでどこまでいけるのか。猫なりに楽しんでこようと思う。
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by neko1dozen | 2007-02-10 00:54


街と山と猫と        おいしいごはん
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