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GS-letter あとがき
小生がGS-letterを書くとしたら、柿すだれを載せたいな…
毎月末、郵便受けに舞い込む美しい風景を眺めながら、ひそかに思ってた。だから、執筆依頼の電話がかかってきた時にはうれしかった。これ以上にないタイミングでバトンを送ってくれたH君に、まずは感謝したい。ありがとう。おかげで、学生時代に一番美しいと感じた風景を、全国の郵便受けにばら撒くことができました。押し付けがましくも。

裏面は、ここ数年間で知って、考えたことを1400文字いっぱいにまとめた。まず始めに、風景はおろか、食べるという当たり前の事に目をむけてこなかった小生自身の反省。次に、GSDWとかで味わったコラボレーションの重たさ。そして、修論や人との出会いの中で考えた、自分の目指したい「風景」。ずいぶんいろいろ詰め込んだ。

で、何を伝えたかったのか?と言われると非常に困る。カタくて、渋くて、不揃いで、青臭い文章だけれど、まぁ今の小生の自己ベストがこのあたりなんだと思う。仕方ない。まぁ、もしも読んでくれた人が、「柿すだれ見にいってみたい」とか「今夜は料理でもしようか」とか思ってくれたらうれしいし、うっかり「ちょっと近くの道路でもつくろうか」なんて思ってくれたとしたら、これに勝る喜びはない。


仕事を抱えながらも推敲を手伝ってくれたO君、M君ありがとう。レイアウトで我が侭なお願いをしながらも、快く引き受けてくださったFさんにも感謝。本当にありがとうございました。



neko1dozen(猫1ダース)



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柿すだれについてはこちらから

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by neko1dozen | 2008-10-31 21:37
風景を見るように食べること、食べるように風景を見ること(GS-letter)
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 日本の秋の風物詩、柿すだれ。干し柿の名産地として知られる長野県南部の市田では、晩秋、無数の柿すだれが街を覆います。収穫された柿は皮をむいて、2週間かけてじっくり干されます。気温が下がれば下がるほど白く粉を吹いて、甘く仕上がるんだとか。その間は大忙し、家族・親戚が総出で柿を干すんだそうです。人々の暮らしの中で培われた、美しい日本のグランドスケープです。
 思えば、食と風景って似てますね。どちらも土地それぞれの個性があって、一番うまい(美しい)旬がある。人と共有することで楽しみが倍増する。身近にありすぎてその大切さを見落としがち…他にも色々ありそうです。


 さて、自己紹介が遅れました。私はこの春に大学院を修了して、今は名古屋の建設コンサルタントで働いています。GSDWは昨年の夏に参加しました。苦しくつらかった記憶こそ今も鮮明で、それはまさに渋柿のよう。甘く熟すには、まだまだ時間がかかりそうです(みなさんのGSDWは今どんな味をしていますか?)。


 せっかくの機会を頂いたので、少し実のある話を。半年前まで取り組んでいた研究についてお話しましょう。私は卒・修論を通じて、住民が公共施設の計画・施工を行う活動を追っかけました。業者や役所に頼ることなく、公園や道路などを自分達でつくる、そんなユニークな活動です。事例の多くは田舎なので、何でも屋の方が多いんですね。立派な四阿(あずまや)もひょいっと数日でつくってしまう、そのたくましさにすっかり惚れこんでしまいました。そして、そんな原始的で生々しい土木の現場で、公共というものがどう理解されているのか、デザインはどのように捉えられているのか、この2つのことが知りたくなったんです。
 先にも紹介した市田に程近い、ある集落での公園整備を取材した時のことです。その集落は過疎化が進み、10年後には限界集落になると言われていました。そこで住民達は集落内の結束を高め、人を呼び込むために公園づくりを始めたわけです。驚いたのは、超ド級の田舎(失礼!)なのに、設計方法が東京・本郷と変わらないこと。図面ではなく、畳1枚ほどの手づくりの敷地模型がもちこまれ、プランがエスキスされていました。そして設計が終わると、そのプランとクワとツルハシを担いで、軽トラで現場に乗り込むんです。何と豪快な土木!もっとも、デザイン経験者もコワい講師陣もいないわけですから、そこにデザイン的な洗練は期待できないかもしれません。ただ、公園づくりのリーダーの言葉「将来に残せるものを今からつくっておきたい。」に強い説得力を感じて、それは公・私の枠をとび越えて、まさに生きる糧として風景の力を信じ、実行する人の言葉だったのではないかと今振り返って思います。


 生活の根幹が次々と骨抜きになってく今のご時世。それでも、それだからこそ、目が向けられるのは、ごく当たり前のものなのかもしれません。たとえば、食や風景のように―



カタくて、シブい話にお付き合い頂きありがとうございました。
(一部省略)



neko1dozen
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by neko1dozen | 2008-10-31 21:32
足助町/香嵐渓
木曽駒ケ岳の帰り、ふらりと立ち寄った。

d0065332_09066.jpg足助町
(愛知県豊田市)
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d0065332_094119.jpg街内各所にあるハリボテ人形。でかい。
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謎のカラクリ小屋
人が通ると勝手に動き出すカラクリ。結構本格的だけれど、手づくり感があふれてて、思わず笑ってしまった。どこかに赤外線のセンサーがついているはずなんだけれど、とうとう見つからなかった。(相当試行錯誤して、上手いこと隠したんだと思う)




古い宿場町の面影を残す家々と、昭和的な面影を残す商店街とかが、割とごっちゃに共存してた。定番の写真スポットを除いてしまうと、見栄えがする場所は少ない。
でも、歩いていて面白かった。手作りのベンチだとかヘンテコなハリボテだとか。決め手は出し物小屋。これはふきだした。いい意味で学校祭レベルのクオリティ。ここのまちづくりは楽しそうだ。

伝建地区を歩いていて、コアな歴史地区より、その周りの昭和的な街の方が面白い気がする。狭い路地に猫がのべ~っと寝てたり、どこかの夕飯の匂いが漂ってきたり、丸首シャツ一枚でテクテクご老人が闊歩してたり、あの手のゆるい空気感が好きだ。

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香嵐渓
d0065332_064335.jpg(待月橋)
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よく知ってる先生と、よ~く知ってる会社が設計した橋を見た。床版の両脇を僅かに持ち上げてるあたりだとか、橋脚のはつり方だとか、吊りピースを内側に納めてるあたりだとか、あの紫色の橋を思い出してしまった。

やることはやった。でも、それ以上がない橋。大変失礼だけれど、正直な感想。足りないのは一体なんなんだろう。
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by neko1dozen | 2008-10-26 21:31
木曽駒ケ岳(夕日のアーチ橋)
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d0065332_20275387.jpg秋の木曽駒ケ岳に登ってきた。

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d0065332_20315754.jpg山頂到着とともに乾杯!ビールをやっつけながら、日の入りを待った。
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d0065332_2133163.jpg2日目朝。山頂下のテント場より。夜明けが近い。すぐに山頂を目指した。
d0065332_20343287.jpg山頂より、西方向。御岳が姿を現した。
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←八ヶ岳
↓北岳から登る太陽。左に甲斐駒ケ岳、右に富士山が見える
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木曽駒の空には神が宿ってる―
昨年の秋、修論の取材で伊那に訪れた時、【木曽駒の空に広がる翼】を見て、そんなことを思った。それからちょうど1年後にこの山を登って、改めてこの山の空に神を見た気がする。こんな滑らかな雲海を見たことがなかった。日本全体がすっぽりと雲海に覆われて、北・南・中央アルプス、八ヶ岳、御岳、富士山の山々が頭を出していた。神様の眺望景を見た。

今回の山は、かつての研究室の後輩、F君と登った。これ自体意外すぎる成り行きだったけれど、それは略。まぁ楽しくもいい加減な登山で、当日もジャンケンで登る山を決めた(小生が負けていたら西穂高岳になっていた。あの時、チョキを出して本当によかったと思う)。急登で張り切りすぎてバテたり、宝剣岳の岩場でリアルに焦ったり、夕焼けに酔ったり、テント内で鍋をつついたり、天の川を仰いだり、あまりに寒すぎてライターで暖をとったり、水が凍った鍋に爆笑したり。あと、珍しく晴天の下で雷鳥を見た。こんなてんこ盛りな山はそうそう出会えない。


d0065332_21441824.jpg道中、F君の喩えが面白かった。夕暮れ、雲海の下に沈みこむ太陽を眺めていた時、彼が「アーチ橋ですね」と笑いながら言った。図と地がくるりと反転、思わずアハっとなった。





さらに余談。帰りは下伊那をドライブして、名古屋に戻った。途中、昼神温泉の日帰り湯に立ち寄った。その温泉は、ちょうど1年前、事例調査に来た時に研究室の後輩T君と入った温泉だった。いやはや色々繋がってる。
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by neko1dozen | 2008-10-19 22:08
豊田市美術館
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d0065332_23585610.jpg建築:谷口吉生
ランドスケープ:ピーターウォーカー





d0065332_23425734.jpg中庭
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 ほんっと晴れててよかった。間違いなく良いと言われているものを、間違いのないタイミングで見に行くというのは難しいもので、谷口建築を見に行く時は特にそう思う。毎回、天候不順や体調不良(これは自分が悪いけど)だったけれど、今回は文句なしの晴天。アーケードの下面に映しだされた水の揺らぎが本当に美しかった。
 展示を楽しませながらも、ふっと場所を思い出すような瞬間をつくる。谷口建築は場所と誠実に向き合いながらも、その演出がしたたかなのがいい。この美術館にも展示の合間に大きな横長の窓をもつ部屋が゙用意されていた。美術館はもとは城址だった場所ということもあって、そこからは豊田の街が一望できるようになっていた。写真集では載っておらず初めて見た眺めだったけれど、とてもよかった。



d0065332_0302124.jpg中庭を望むビュッフェ
ランチはスープからコーヒー・デザートまで付いて900円。同じ料金の企画展よりも、正直こっちの方がうまかった。ここに来た時にはオススメ。

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by neko1dozen | 2008-10-14 01:10
香呑町の朝焼け

なんか風景のいいにおいがして、目が覚めた。ベランダに出てみると見事な朝焼けが目に飛びこんできた。こんな目覚めのいい朝ったらない。今日の香呑町も最高だ。

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GSDyレターの文章を入稿した。

始めは1ダースくらい書きたいことがあって、そのまま文章に放り込んだ。それはそれで何とかまとまったけれど、なんとなく納得がいかなくて、締め切り3日前に「捨てる勇気」を発動。最後は勢いでざざっと書き上げた。学生時代の設計演習のような感覚を、久々に味わった気がする。

上限ぴったり1400字。相変わらず文章の精度は悪いかもしれないけれど、書きたいことがズバリ書けたので、くいはない。まぁ文章がダメでも、写真は自信アリ。なんたって、学生時代に一番美しいと感じた風景だから。


関係者各位、駄文ですがどうかお楽しみに。
(このブログでも、同じ内容を後々掲載を予定)
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by neko1dozen | 2008-10-11 00:48
湖西連峰から湖北連峰へ。


旧姫街道の石畳を登り、本坂峠から北方向に稜線をたどった。あまりメジャーじゃない山ということで、道中は藪こぎ、クモの巣こぎの連続。中々大変だったけれど、そこでまたいいものを見つけてきた。


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大量のきのこを発見!!
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マリオ
 &
ルイージ
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こちらはキクラゲ。
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いろいろなキノコが採れたので、


d0065332_23324497.jpg連れの③氏のお宅で、文字通り、毒見をすることになった。結果。残念ながら、やたら渋くて食べれたもんじゃなかった。


でも、ちょうどこの日。③氏のお父さんが駿河湾に釣りに出ていたそうで、獲れたイカとタチウオ、それに畑でもいできた野菜をふんだんにご馳走になった。こちらは最高に美味。いつになく大漁だったということで、お土産までもらってしまった。うれしい。
高校時代に散々お世話になった(ご迷惑をおかけした)③一家の皆様。時を越えて、本当に感謝だ。
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by neko1dozen | 2008-10-07 00:22
08/10 (インド、ダージリン・ヒマラヤ鉄道)
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インド北東部。ヒマラヤ山脈にも程近いダージリンの街から、麓の街まで。標高差約2000mの道のりを、避暑客と紅茶の葉を輸送するため、1880年に建設されたのがこのダージリン・ヒマラヤ鉄道だ。(世界初の登山鉄道として1999年に世界遺産に登録)

今も現役だけれど、道路が平行して整備されたことで、本来の実用的な価値は失われてしまった。なんせ表定速度は時速10km!車どころか、走る子供にも抜かれる。暇つぶしに飛び降りてインドタバコを一服しても、走れば追いつけるほどだ。おまけに、列車はしょっちゅう故障する。4年前、小生が乗ったときも予定を4時間遅れ、結局10時間かかって走破した。

近所によくいる、役たたずの老いぼれ犬。そんな風にも見えた。下校中の子ども達がじゃれて飛び乗ったり、飛び降りたり。故障した列車を運転手がハンマーでトンカン叩いて直したり。仕方ないヤツだなんて思いながらも、深い愛情をもってるみたいで、ほほえましかった。それは100年以上、毎日2000mを登りおりしてきた列車への労いの念なのかもしれない。

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余談。インドの鉄道はこの登山鉄道に限らず、遅延することで有名だ。朝に太陽が昇るのと同じくらい、当たり前に遅延する。旅中はずいぶん悩まされたけれど、聞くとこんな冗談があるらしい。

インドの列車はしょっちゅう遅れる。だから、人々は列車が遅れに腹をたたせることもなく、のんびりと駅や街で時間をつぶしている。それがある時、列車が時間通りに発車してしまい、乗り遅れた人々は口々に駅員に抗議した。
「いつも遅れるくせに、いったいどうしてなんだ。どう責任をとるつもりだ?」
すると、駅員はすました顔で、こう言った。
「ご安心ください。今の列車は昨日の列車です。今日のはまだまだずっと後ですから。」


今年の10月はこれくらいのんびり構えていきたい。
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by neko1dozen | 2008-10-01 21:42


街と山と猫と        おいしいごはん
by neko1dozen
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