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デザインのマラソン
「今でも、まだワークショップが終わってない夢を見るんっすよ。」
9月のGSDWに参加した、同じ研究室の4年生がそうこぼした。飄々とした風貌の後輩だったから、この告白にはちょっと驚いた。中間発表が∞に続く夢、何も出せず最終発表を迎える夢、芝生のマウントを削り続ける夢…etc 
ただそれを素直に笑えないのは、小生も毎日のように夢を見てるからだ。



デザインのマラソン_d0065332_115332.gif
さて、その夢の舞台?となった街を歩いてきた。思えば、一人でこの街を歩くのは受験の時の上京以来で、1日使って思う存分歩いてきた。 



関内駅から平日の閑散とした横浜公園にでて、日本大通りのオープンカフェを右左にかわして歩き、遠足の小学生で賑わう開港広場を抜けて、大桟橋でCM撮影の風景を眺め、象の鼻で小一時間ほど思い悩み、レンガ倉庫から象の鼻を眺めて再び思い悩んだ。
その後、みなとみらいを北上、サークルウォークを無駄に1.5周して、新港パークで芝生のすばらしさを確認し、MMタワーズの人様の庭でご飯を食べ、アメリカンなグランモール公園からすずかけ通りを経て、横浜駅まで歩いて帰った。



ようやく最近になって、この街の土地勘が少しずつ身につき始め、歴史を追えるようになった。頭の中の地図を通して見る街はより魅力的に映り、街に隠された人々のエネルギーに、ピンと背筋が伸びるようになった。とんでもない場所を僕達はまがりなりにも設計しようとしてたんだね。ほんっと。





(いきなり話を戻す。)エスキス中の夢を、終わった後も見続けるのは今回が初めてじゃない。前のコンペもその前のコンペの時もそうだった。同じところをぐるぐると回るデザインのマラソン、それが走ってるうちに用意されたゴールを忘れて、走り続けてしまうんだと思う。今回のDWに関して言えば、1周目を走りきる前にゴールを迎えてしまったもんだから、これまた悔しさが残って夢の中で迷走を続けている。
もう一つの大きな疑問。これからもこのマラソンを走り続けるとして、果たして自分自身がHAPPYになれるのか。学生のコンペでも永遠と思い悩み、リアルに痩せてしまうのに、これが仕事になった時どうなってしまうんだろう。どういうペースとフォームで走ったらいいのか、さらには走るコースのあり様も分からないまま、これからスタートラインに立とうとしていることが今少しこわいのだ。



サークルウォークを渡りながら、そんなことをぐるぐると考えていた。
by neko1dozen | 2007-10-14 01:59
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街と山と猫と        おいしいごはん
by neko1dozen